鬼滅の刃「透き通る世界」は実在するのか

初投稿なのに込み入ったテーマです。検索で多くの方が来てくれるようならリライトするかも・・・

以下は「鬼滅の刃」のネタバレを若干含みます

さて、2020年現在、漫画「鬼滅の刃」が、アニメ、そして映画に展開され、大人気です。原作漫画は完結していますが、物語が進むと、主人公とその仲間たちが、「透き通る世界」という特技を身に付けます。

主人公たちの鬼殺隊は、「呼吸」という特技を使います。使えない鬼殺隊員もいるので、呼吸を使えること自体が優れた隊員の証と言えるでしょう。

「全集中!●●の呼吸」は、子供たちも知っている流行語です。

そこから先、全集中・常中→痣の発現→透き通る世界と、強くなる特技がグレードアップします。

この「透き通る世界」は、感覚が究極まで研ぎ澄まされた結果、敵の骨格や筋肉、血液の動きが分かるようになるというものです。敵の動きが分かり、それに対処できるわけですから、非常に強いんですね。

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さて、この特技は実在するでしょうか?

もちろん「鬼滅の刃」はフィクションです。桜餅を食べ過ぎたり雷に打たれて髪の毛の色は変わったりしません。ただ、私はこの特技を見た時に、ある逸話を思い出しました。

旧 日本陸軍軍人 小野田寛郎です。

この名前に聞き覚えがなくても、「戦後29年後まで離島で生き延びた兵士」と言えば、ピンと来る人もいるのではないでしょうか。

「え、それ、横井庄一でしょ?」そうですね。横井庄一も有名ですが、小野田寛郎も同じように、戦争が終わったことを知らず、戦地に残ってサバイバルしてたんですね。

ここで、ウィキペディアのページに、以下のエピソードが載っています。

戦時中に自身が体験した人間が持つ潜在的な能力にも触れている。本当に命を賭けなければいけないと必死になった瞬間、頭が数倍の大きさに膨らむ感覚と同時に悪寒に襲われ身震いし、直後、頭が元の大きさに戻ったと感じると、あたりが急に明るく鮮明に見えるようになったという。「夕闇が迫っているのに、まるで昼間のような明るさになりました。そして、遠くに見える木の葉の表面に浮かぶ1つ1つの脈まではっきり認識することができました。そうなると、はるか先にいる敵兵の動きも手に取るように分かります。それこそ、相手が射撃をする直前にサッと身をかわして銃弾を避けることさえできると思いました。」命を賭ける場面が、命を賭けなくても大丈夫だという自信に変わった瞬間だったという[16]

また『月刊秘伝』2004年7月号でのインタビューでは「直進する物は物理的に見えるんですよ。(中略)真っ直ぐ自分のほうに伸びてくるんだから見えます。(中略)撃たれたときは、火を噴いている銃口から見えた。(中略)相手の突きを避けられるのだから避けられますよ。」と語っている。自身の著書である『小野田寛郎―わがルバング島の30年戦争』でも、銃弾は飛んでくるとき蒼白い閃光を放つから、それを避ければいいと語っている(合気道の開祖である植芝盛平も、満州馬賊の襲撃を受けた際に同様の体験をしたと語っている)。

いや、これ、そのまんま「透き通る世界」ではないでしょうか!?

この証言が事実かどうかを証明する術はありませんが、死線を搔い潜った兵士がこの境地に達したことは、平和な時代を生きる私には、説得力があるように感じます。

※小野田さんは二等兵として入営しましたが、その後士官となっているので、厳密には兵士ではありません。

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